レビュー

ハイドン・オラトリオ「四季」

(2006年12月11日 09:17)

日本フィルハーモニー交響楽団586回定期演奏会

12月7日(木曜日) サントリーホール大ホール

指揮/広上淳一  独唱/野田ひろ子(Sop)福井敬(Tn)高橋敬三(Br)  合唱/東京音楽大学 

今年はモーツァルトイヤーでしたが、最近その時代からもう少しさかのぼってハイドン、ヘンデル、バッハと聞く事が多くなってきました。東響も来年のラインナップに音楽監督のユベール・スダーンさんがどのプログラムににもハイドンを取り入れるなど、これからますます古い音楽にふれる事も多くなってくるでしょう。

さて、広上さんもハイドンに積極的に取り組んでおられるとの事。前に聞いた時はプッチーニとヴェルディ、ロマン派。すごいうねりでオケを鳴らしておられたのに、今回はとても軽やか!指揮も一緒にはずんでました。

福井さんは、前のびわこの海賊とは打って変わって、軽やか、軽妙でクリアーな歌い口。特に秋の場面の野田さんとのデュエットは絶品でした。声はいつものように美声なのに、ヴェルディを歌っているときとは別人のようで、是非福井さんのモーツァルトも聞きたい!

コーラスは200人を超える大所帯でフォルテのときの迫力は満点。この中から次代の福井さんが出てくるのでしょうね。

それにしても、この曲。とても親しみやすいメロディー(まるでミュージカル映画のような)に、凝ったオーケストレーション。大好きな曲なのですが、何しろ長い!春、夏、秋、冬、休憩を含めて全部で2時間。大曲とは言え、これだけの量は歌うほうも、聞くほうもちょっと大変。どなたかかっこよく編曲して半分ぐらいのダイジェスト版でも作ってくださらないですかね~。(こんな事言って、ハイドンさんに対する暴言?)それで、もっと演奏されるようになればいいのに。と思いながら演奏会を後にしました。


さっそく、この演奏会の感想をいただました。

12/7、8日にサントリーホールでハイドンの四季を演奏した時に福井さんと共演しました。私は合唱団の一人でした。福井さんの声は本当に自然で綺麗で聞いていてとても心地がよくて本番でも聞き惚れ、見とれてしまいました。また、紳士的でとても優しい方でした。夢でも福井さんが出て来て私の歌のレッスンをしてくれました(笑)それくらい感動しています!!私は歌手になりたくて音大に入りましたが進路や色々な事で悩んでいて今までなんとなく歌ってきました。でも福井さんの歌を聴いて決心が着きました。どんなに大変だとしても私はプロになりたいです。福井さんみたいな美しい声で歌えるように毎日頑張ります。またこんなに沢山の感動を私達合唱にも与えて下さった福井さんに心から感謝致します!!ありがとうございました☆  (歌手の卵の卵さんより)