レビュー

アジア3大テノール 

(2011年10月18日 19:00)

東京オペラシティにて

グローバル創立45周年 記念 第91回 グローバルクラシックコンサート


福井 敬/日本 
許昌 シュー・チャン/中国 
河席培 ハ・ソクベ/韓国

ゲスト・ソプラノ/木下美穂子

 

一流のテノール歌手とソプラノ歌手が次々に歌曲やオペラアリアを歌うとあれば、会場はお祭り騒ぎ。素晴らしい名人芸を聴いてしまった!!とばかりに一曲終わるごとに拍手喝采。特にお隣の席の高齢の男性は一曲聴くたびに、身を乗り出して「いや、もう、すごいな、はっはっは」「すごいー!!」ブラボーと叫ぶよりもその一言のほうがいいなと思いました。私はといえば「キャー!かっこいい!」「キャー!ステキ!」と叫びたいところをぐっと我慢。三人ものテノールの美声を聴いてしまったら、アイドル歌手のファン並に頭の中に渦巻く黄色い歓声です。
 
福井さんのバイオリンの哀切な響きとぴったりあった「春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか」を聴いて、体が悲しい色に染まっていくのを感じたり、大好きな「見よ、恐ろしい火を」では心の中で腕を振り回して一緒に歌を歌ったり、やっぱりオペラって体にエネルギーが湧いてきていいなあ、「ウェルテル」と「トロヴァトーレ」は特に近いうちに絶対観ようと思いました。
 
一夜経っても感動覚めやらず、オペラアリアが浮かんでは消え、まばゆく輝く良い「気」が体を駆け巡り、会社では誰とでも(苦手な人でさえ)気持ち良く会話ができた一日でした。(Y)