道化師感想 3(パパゲーノさん)

2016/02/14

公演: レオンカヴァッロ 歌劇「道化師」〈演奏会形式〉(福岡県)

「道化師」の演奏会から一週間が過ぎましたが、あの鳥肌の立つような感動からまだ抜けきれません!今大人気のイタリア人若手指揮者ということもあってか、オケも合唱もガンガン鳴らす中、福井さんのテノールはひときわ冴え渡っていました。最初の道化師登場の一声から、会場の空気を張り詰めたものにし、「衣装をつけろ」のアリアでは、道化師の怒りと悲哀に胸が張り裂けそうになりました。後半の劇中劇のシーンでは、妻への愛と怒りを切々と語る歌唱の後に、合唱がブラボー!と一声歌うところがありますが、そこでは私も感極まって一緒にブラボー!と叫びたい気持ちでした。舞台衣装も演技もなしの演奏会形式で、これだけ観客をオペラの世界に引き込むとは。九州では、オペラの公演が少ないので、このような質の高い演奏会をこれからも聴けたら嬉しいなと思いました。福井さん、是非これからも益々お健やかに、福岡で度々歌声をお聴かせください