ローエングリン(2月24日)感想

2018/02/26

公演: ワーグナー作曲「ローエングリン」

オペラ歌手って素晴らしいなあ!! こんなにも、人に感動を与え、世界観を表現できるんだなあ~・・ 今まで10年間、福井さんの出演されるオペラを見続けてきましたが、今回はまた改めて、福井さんの理想とする芸術への燃えるような姿勢と練達の技を見せて頂いた思いです。

4時間の大作が、一瞬も退屈することなく、ワクワクしながら見ていて、あっという間でした。 まるで、ドイツの歌劇場で見ているようです。 日本でも、こんなすごい読み替え演出を見ることができるのだなあ。 演出家の深作健太さんの1月に行われたトークで、ローエングリンとバイエルン国王ルードヴィヒ2世の人生を 交錯させると聞いて、関係書籍を読み、ヴィスコンテイの映画も見て、オペラに臨みました・・が、一回目では まだよく理解できず、アフタートークでの解説を聞いて、のちのこの日の舞台。霧が晴れたようにクリアに理解できました。

福井さんの七変化。どれも素敵で、どんな衣装も着こなし、役になりきっていましたが、甲冑をつけた騎士姿が格好良かったです。賛否両論の(笑) ルイ14世の衣装姿も楽しみにしていましたが、とってもお似合いで、ダンスも可愛らしかったです。 神聖なキリスト教の伝説の騎士をかっこよく歌う、というよりも、壮年の一人の男の妄想や憧れ、理想などをとても人間らしく苦悶しながら歌う、この演出は福井さんにピタリと決まったなあ、と感動しました。 福井さんでないとできない表現の自在さ。 歌声は力強く、英雄的でもあり、耳も目も楽しめる出色の舞台でした。 まだ、耳の奥では音楽が鳴り続け、頭の中には三角形の白鳥が浮かんでいます。現実世界に戻れません。 (Collina)