レビュー

2011ニューイヤーコンサート・スペシャル オペラ!オペラ!オペラ!

(2011年1月15日 11:03)

リリア開館20周年記念公演 
2011年1月15日(土)午後3時開演  リリア・メインホール

指揮:北原 幸男
ソプラノ:澤畑 恵美
メゾ・ソプラノ:林 美智子
テノール:福井 敬
管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団

G.ビゼー:歌劇「カルメン」より前奏曲
    ハバネラ“恋は野の鳥”  林美智子
    二重唱“母の便りを聞かせて”  澤畑恵美 福井敬  
    セギディーリャ         林美智子 福井敬
P.マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
G.ヴェルディ:歌劇「椿姫」より “ああ、そはかの人か”~“花から花へ”澤畑恵美  福井敬

休憩

J.シュトラウスⅡ:喜歌劇「こうもり」序曲
G.ヴェルディ:歌劇「リゴレット」より“女心の歌”福井敬
J.オッフェンバック:歌劇「ホフマン物語」より“美しい夜、おお恋の夜”(舟歌) 澤畑恵美  林美智子
G.ヴェルディ:歌劇「運命の力」序曲
G.プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」より“さようなら、あなたの愛の呼ぶ声に”澤畑恵美  
歌劇「トゥーランドット」より“誰も寝てはならぬ”  福井敬
G.ヴェルディ:歌劇「椿姫」より〈乾杯の歌〉  澤畑恵美  林美智子  福井敬

アンコール 「メリー・ウイドウ」より“ワルツ” 澤畑恵美  林美智子  福井敬

うわあっ!!やっぱりオペラって楽しい!!林美智子さんのカルメンにまずゾクゾク!澤畑さんの息を飲む美しいドレス姿にドキドキ!そして澤畑さんと福井さんの二重唱の鮮やかさに有頂天! 

オペラの舞台では、当然のように美しい歌を聴いていますが、煌々と照らされたライトの下での現実世界と地続きのコンサートの舞台では、歌手の方たちの超人的な技術力や表現力の凄さがとりわけ感じられました。
「セギディーリヤ」では、林さんと福井さんが登場されて、福井さんは歌うところがあったかな、カルメンに困惑しているホセの演技をずっとされているのかなと思っていましたが、福井さんの歌を聴いてパッとオペラでの場面を鮮明に思い出しました。そうでした、ホセがカルメンに陥落したところでした。
澤畑さんの「ああ、そはかの人か~花から花へ」上品で華やかでそして、哀しくてジーンとしました。袖の福井さんの歌も絶好調!!ああ、なんて艶のある素晴らしい声!!もちろん、いつものように、「女心の歌」も「誰も寝てはならぬ」もドカンと会場が盛り上がりました。
最後の「乾杯の歌」では福井さんは美女二人に挟まれて、澤畑さんの方へフラフラ、林さんの方へフラフラと大忙し。アンコールの「メリー・ウイドウ ワルツ」では、福井さんが澤畑さんと見つめ合って歌っているところに、林さんが口に指を当ててこっそり袖から現れて歌いだし、笑顔で林さんに向かっていく福井さんを腕組みした澤畑さんが牽制するといった福井さんモテモテぶりの演出でした。
 
あまりに楽しくて嬉しくて、最後は歌と一緒に体を揺すってしまったほど。会場全体がそんな雰囲気で、輝く美しい声に心の中も薔薇色に輝いたひとときでした。(Y)