【合唱団紹介3】 歌を愛するもの誰をも来たれ!新都民合唱団

2019/02/12

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合唱団紹介コーナー、ちょっと休んでおりましたが復活。予想外にいい反響も頂き管理人としても大変気を良くしている次第です。ありがとうございます。

昭和21年からの歴史。73年間の厚み

さて、今回は新都民合唱団です。

「新」がついているからといって新しい合唱団ではありません。なんと、発足してから73年!!昭和21年創立だそうです。

戦後復興期に歌で日本を元気にしようと東京都教育庁が創設した都民合唱教室が始まり。東京文化会館の設立に伴い本格的なアマチュア合唱団として東京都民合唱団が設立され、東京文化会館を拠点に活動を重ねてこられました。しばらく東京都が運営する合唱団として活動されていましたが、都の財政難を機に自主運営を求められ、1999年からは自主運営団体として活動し、現在に至ります。20年近くに渡り団員150名を抱え、継続的、かつ安定的に運営されているという、まさに合唱団運営の鑑と言える合唱団です。お聞きしてみると、幹部組織は約2年ごとの選挙で専任者を選出し、30名近くの幹部の方が総務、経理、広報など、それぞれの分野で団を支えておられるそうです。すごい!!

新都民合唱団の3つのキーワード(1、東京文化会館 2、プロオケ付き本格的合唱曲 3、最初からマエストロ稽古)

1、東京文化会館大ホール

まず、アマチュア合唱団で東京文化会館大ホールでの演奏会は聞いたことありません。東京文化会館大ホールといえば、サントリーホール と並ぶ日本のトップクラスのホールです。しかも、東京文化会館は審査があって誰でも借りれるホールではありません。「うちの団お金あるから東京文化会館で演奏したー!」なんて聞いた事ありません。気品と風格あるプロの団体専用のホールという感じなのです。そんなところで演奏会なんて羨ましい〜〜

2、プロオケ付きの本格的合唱曲

ヴェルディ「レクイエム」、バッハ「マタイ受難曲」・「ヨハネ受難曲」・「ロ短調ミサ」、ベートーベン「第九」・「ミサソレムニス」、ヘンデル「メサイヤ」、ブラームス「ドイツレクイエム」、マーラー「千人の交響曲」などなど

合唱人としたら一度は本格プロオケと歌ってみたい垂涎の曲ばかり。

これを、毎年1回、多い年では2回、演奏会として演奏されています。 しかも週1回、1回2時間の練習のみで。当然演奏会前には特別練習として集中練習があるそうですが、コンスタントにこれらの大曲を一から練習して仕上げて行かれるそうです。すごい!

3、最初からマエストロ稽古

合唱指導をされているのは、阿部純先生。1997年からずっと指導をお願いされているそうで、現在、阿部先生は、東京音楽大学と東京藝術大学の両方で合唱指導をされているそうです。ということは、指導は音大レベル?音大生と同じ先生についてお勉強するとは!これまた贅沢なこと。阿部先生の20年近くのご指導のおかげで、団員はますます力をつけて来られたとのことです。その上、本番も阿部先生が指揮される! オケ付きとはいえば合唱指導とオーケストラを入れた本番指揮者が変わるのは世間では当たり前の事です。しかし阿部先生だからできる、この合唱指導と本番オーケストラの指揮という技。ということは、合唱団は最初からマエストロ稽古をしているようなものです。そりゃ、完成度の高い演奏会になるはず!!

どこまでも音楽に真摯、音楽に貪欲

どこの合唱団でも、納涼会とか忘年会、お楽しみ会みたいなことがあって「団員の親睦を高めてま〜す。」とおっしゃるのですが、新都民合唱団にはそういうお楽しみ会みたいなものはないそうです。 「え、じゃあ行事とかないんですか?」と伺うと、「有志による独唱と合唱の発表会があります」とのこと。

曲目も多彩。 オペラアリア、日本歌曲、イタリア歌曲、カンツオーネ、バロック歌曲。

毎年参加者が増えていくそうです。 発表会の素敵なチラシもつくり、日暮里サニーホールで開催とか。 どこまでも歌に貪欲に、そして真摯に取り組んでおられる、しかもみんな楽しそう! ほんとうに素敵な合唱団でした。

歌を愛するものは誰でも来たれ!年齢、性別、国籍不問、新都民合唱団へようこそ

http://www.shintomin.com/