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11月10日 ヴェルディ・ガラ・コンサート(投稿)

(2013年12月23日 10:15)

ヴェルディ生誕200年記念「ヴェルディ・ガラ・コンサート」

11月10日 15:00開演

会場:彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール

 

横山恵子(ソプラノ) 清水華澄(メゾソプラノ) 福井敬(テノール) 福島明也(バリトン) 谷池重紬子(ピアノ)

 

  • 《アイーダ》より アイーダのアリア"勝ちて帰れ" *横山恵子  
  • 《アイーダ》より アムネリスとラダメスの二重唱"すでに神官たちが待っている"*清水華澄)&福井 敬  
  • 《椿姫》より ジェルモンのアリア"プロヴァンスの海と陸" *福島明也  
  • 《ルイザ・ミラー》より ロドルフォのアリア"穏やかな夜に" *福井 敬  
  • 《アイーダ》より アイーダとアムネリスの二重唱 "お前の祖国の軍隊は"*横山恵子&清水華澄  
  • 《マクベス》より マクベスのアリア"裏切り者め!~あわれみも、ほまれも、愛も"  *福島明也  
  • 《リゴレット》より マントヴァ公爵のカンツォーネ「女心の歌」 *福井 敬  
  • 《イル・トロヴァトーレ》より アズチェーナのアリア"重い鎖に繋がれて" *清水華澄
  •  《ドン・カルロ》より カルロとロドリーゴの二重唱"我等の魂に友情と希望を" *福井 敬(テノール)&福島明也  
  • 《ドン・カルロ》より エリザベッタのアリア"世のむなしさを知る神" *横山恵子  
  • 《ドン・カルロ》より ロドリーゴのアリア"終りの日は来た"(「ロドリーゴの死」)  *福島明也  
  • 《仮面舞踏会》より ウルリカのアリア"地獄の王よ" *清水華澄   《運命の力》より レオノーラのアリア"神よ平和を与えたまえ" *横山恵子

【アンコール曲】 《椿姫》より 「乾杯の歌」

 

 

「今日の出演者は、ヴェルディのオペラがあればそのうちのだれかは出演しているという重量級の(姿もそうですけど)声のメンバーです。」という福井さんのお話の通り、深く感情を動かされる歌ばかり。 嘆き、懇願、拒絶、親子愛、友情、嫉妬、復讐、呪い、諦念、祈り。どの歌も、リアルに重厚にせまってくる。ネガティブな感情は現実だったら、醜い声で出されるのでしょうが、美しい声で陶酔させながら、リアルに感じさせる力は、すごいなあと思いました。良く考えてみたら、片思いの恋の歌や華やかな愛の二重唱はない珍しいプログラムでしたが、それで、大満足な気持ちにさせるのはさすがです。

なかでも、嬉しかったのが、「アイーダ」の二重唱で、神奈川県民ホールのオペラが中止になって聴けなかった歌が聴けたこと。ラダメスとアムネリスの二重唱、福井さんのラダメスの悲痛な歌にぎゅっと心を締め付けられる思い。いつもこの場面では拒絶されるアムネリスに溜飲をさげるのだけど、清水華澄さんがあまりにもチャーミングで、初めて、アムネリスに同情してしまいました。 アイーダとアムネリスの二重唱では、横山恵子さんの方が堂々とした王者の風格が感じられ、(しかもドレスもゴージャス!)どちらがエジプト女王?と混乱してしまったのですが、今は奴隷という身分でありながら、王族の風格では上に思えるアイーダにアムネリスが負けまいとして意地悪をしているという設定も想像できて面白かったです。

ああ、それにしても、演奏会形式で良いから、アイーダを上演してもらえたら・・・!

伴奏は谷池重紬子さんのピアノ。ピアノ伴奏で良い点は、オーケストラだったら、オケだけの曲も2、3曲入るけどそうではなかったので、歌手の方のじっくりと長い曲をこんなに何曲も聞くことができたこと。オケでは音楽が入り組みすぎてわからなかった部分が、ピアノでシンプルに聴いて、色々な旋律の素晴らしさに気づいたこと。そして、記憶を思い返すと流れてくる伴奏はオーケストラの音。

今度は同じメンバーでぜひ、ワーグナー・ガラをやって欲しいと思いました。(Y)